2022年の生活の目標は「本を読むこと」でした。
これは2021年に引き続いて目指していたこと。
読書の楽しさ、読んだあとの充実感を体が覚え始め、今では”読む”という行為が楽しくなりました。なので今年は51冊の本を読むことができました。
わたしは結構なんでも読むタイプ。ライフスタイルや自己啓発、雑誌やエッセイなど、興味があれば読むようにしています。
2022年は特にライフスタイル、それもレシピ本に夢中になり、特にAmazonプライム会員なら無料で読めるPrime Reading対象のオレンジページは10冊以上読み込むほどに。
美味しそうなものは献立に入れたり…みるだけでもすごく楽しいのがレシピ本!
さて、そんな読書初級者(初心者ではなく初級者…ということで。)なわたしが去年に引き続き、2022年に読んでよかったベスト5冊を発表します。
▶︎2021年に読んだ本、厳選ベスト10の発表!
石田 淳『まんがで身につく 続ける技術』
”継続”、それはこの世でもっとも難しいこと。
ゆるくストレッチや筋トレを数ヶ月続けていたのですが、2022年の後半ぐらいから忙しくなったのを理由にやらなくなってしまっていて…。「またやめちゃうのかな…」なんて考えているときに出会ったのがこちらの本でした。
タイトルの通り、物事を継続していくことに対してどうアプローチするか?といった内容。辞め癖・諦め癖がついている主人公に対して教えていく形式をとっており、読み手としてはかなりグサッとささる場面なんかもある。
こういった本にありがちな気合論ではなく”サボる仕組み”についてかなり整理された内容になっており、うんうんと頷きながら読み進めることができました。
三日坊主の人に気合論は無理なので…笑
まんが形式なのでかなりわかりやすく、すらすらと頭に内容が入ってきやすい。自己啓発本の半分くらいの時間で倍くらいのパワーをもらえました。
ダイエット・語学・複業・筋トレ・資格勉強…何か目標に向かっても挫折し続けている人にはぜひ一読してほしい一冊です。
五百田 達成『不機嫌な妻 無関心な夫 うまくいっている夫婦の話し方』
タイトルからめちゃくちゃ惹かれるベストセラー本。正直に言うと、わたしと彼の関係は、もうほんと、全く同じ状況。不機嫌な妻と無関心な夫。
現在は彼と事実婚の関係にありますが、ほんとうにイライラすることがすごく多い。家事・コミュニケーション・考え方…小さな積み重ねが私を神経質にしています。
彼は意地悪をしているわけではなく、まさに”無関心”なだけなんですが…
…とまぁ、私たちのことは置いておいても、そう思っている方、特に女性では多いんじゃないでしょうか?何度も話しているのに彼は言ったこと(約束や家事)をしてくれない、こちらは相手を尊重してなんでも決めているのに彼はそうしてくれない、などなど。
だったら今日にでもこの本を読んでください。
内容は…実は当たり前のことばかり書いてあります。例えば『夫婦はプロジェクト、だから仕事で疲れていたとしても家でも気を抜くな』みたいな。
でも、それでも、なぜかこの本を読むと「もう少し優しく接してあげよう」という気持ちになれます。本が第三者視点で語ってくれているからかな?なんというか、そういうお守り的な使い方として私にはすごくぴったりでした。
できる限りこの本は両者が読んだ方がいいとは思いますが、私一人でも読んだ直後はそれなりの効果を出せました。とはいえ、できればパートナーと一緒に読んでみてください。
奥薗 壽子『ちょっと作ってみたくなる大人のかしこい手抜きごはん』
THE・料理に疲れたら読む本。
著書は家庭料理研究家歴30年の大ベテラン・奥薗 壽子さん。30年も自炊を考え続けたなんて大得意で慣れたもんでしょ…と侮るなかれ、彼女はすでに”料理がめんどくさい”の域に達していました。
一応、家庭料理研究科を30年近くやってきて、仕事でも料理を作り、家族のためにも調理を作り続けてきたわけでして、料理を作りたくない、なんてほとんど思ったことがありませんでした。ところが、50代に突入した頃から、少しずつ変わってきたんです。(中略)もともと私は、シンプルな料理が一番と思っていて、手のかからない料理ばかりを作ってきたので、そもそもめんどくさいことなんてほとんどやっていないのですから。
『ちょっと作ってみたくなる大人のかしこい手抜きご飯』より
もともとシンプル料理派の人が、30年近くご飯作りを続けても、それでも料理ってめんどくさいと感じる。料理って、ほんとうにめんどくさい。
めんどくさい以外の言葉がでない…!
私自身、料理への労力を減らすために何ができるかを常に考えていて、献立リストを作ってサイクルを回したり、まず手の込んだ料理を選ばないなどの工夫はしていました。もちろん作り置きをしてそもそもキッチンに立つ回数を減らしています。(ちなみに私は普段の食事は最低限がいいと思っていますが、彼の希望で凝ってあげるようにしています)
それだけ仕組みを作っていても、この間また「もうやりたくな〜い!」と爆発してしまい、救いを求めてこちらの本を読むことにしました。
この本のとてもいいところは”料理の何がめんどくさいか”を分類して説明してくれるところ。しかも奥薗さんは料理のめんどくささを4種類に分けて、それぞれにあったレシピを提案してくれます。
めんどくささの性質を分類するアイデアは目から鱗
しかも出てくる料理もシンプル…というより簡素。よく言えば実家のお母さんの安心感、悪く言えば手抜き(私には素敵な響きだけど)。「目玉焼き丼」とかも載ってます。
そしてそのどれもが美味しそう。たしかにこのくらいなら作ってもいいかなって思えるものばかりが載っています。
凝っていないことを全力で肯定し、全力で包み込んでくれるのが彼女の魅力なのでしょうか。この本のおかげですっかりわたしの心はほぐれました。
出てくる文章も沁みるものばかりなので、少しご紹介。
とりあえず、生で食べれられる野菜を取り出す。洗う、切る、お皿に並べる、以上。とりあえず、野菜料理が一品あればと思うんです。メインのおかずは、お刺し身とか、から揚げとか、買ってきたものでもなんとかなる。”野菜を食べなきゃ”の呪縛を感じたら、もやしの出番です。切る手間なし!加熱も早い!!1袋200g、たっぷり野菜が食べられる。1日30品目なんて気にしない。一点集中、もやしバンザイ!
よく「とりあえず」という言葉が出てくるのが、こちらの気持ちを代表してくれているようで好き
なんとなく料理への義務感に疲れちゃったら、ただネットで「簡単料理」と調べつづけるよりも、ぜひこの本を読むことをおすすめします。
若林 正恭『社会人大学 人見知り学部 卒業見込』
オードリーの若林のエッセイ。(敬称略)
その中で発した彼のある言葉は、たびたびSNSで話題になる。
ネガティブを潰すのはポジティブではない。没頭だ。
なにを隠そう、私自身もこの言葉がきっかけでこの本を手に取った人間。
2021年、突然広場恐怖症になってろくに外出ができなくなり、パートも辞めざるをえなかった自分はニート状態に。お金も自分じゃ稼げないし、毎日を無駄にしているようでネガティブ思考がぐんぐん成長していました。
そこで2022年は在宅でできる動画編集の仕事を始め、今はパートレベルには稼げるようになり、むしろ忙しくなったことでネガティブがだんだん消えていくのを体験。
実際はもっと以前よりこの若林の言葉は知っており、それを自身を通して痛感したことにより、原典に触れたいと思い、この本を読むことにしました。
オードリーの若林といえばなんとなく、ネガティブとか音痴とか、まぁそういうような人だと認識していて、そしておもしろくて私も好きだった。(だった、というのは、私はあまりテレビを見ないので今どうしているのか知らないから)
そんな彼のネガティブというか、うまく生きていけないような不器用さとその未来を綴ったエッセイ。なんだか自分と似ているようで痛快な気持ちで読み進めることができた。
そもそもこの本は彼が2008年にM-1で2位を獲ったのち、その2年後からダ・ヴィンチで連載されたエッセイ+書き下ろし集。”芸人の下積み時代”というモラトリアムから一転して、初めて真剣に社会に出たときの体験や考えなどが書かれています。
当時の彼は斜にかまえていて、ネガティブで不器用なのだが…その中で先ほど紹介したような考えを自身の体験や見聞きしたことから導きだし、数年後には生活を少しずつ楽しむようになる。まさにネガティブが望むサクセスストーリーそのもの。
私自身も”ネガティブモンスター”と手を切ろうと奮闘しているところなので、読んでいても自身の状況は変わってはいないのだが、それでも心はすっきりした。
ネガティブであることをどうにかしたいと思っている人でも、そうでない人もぜひ一度読んでみてほしい。シンプルなおもしろさと読みやすさでとてもいい本でした。
ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束』
中学生くらいか高校生くらいの時に読んでかなり印象的だった本。とにかく文章(翻訳だが)が衝撃的。2022年、なんのきっかけもなく、ふと思い出して購入してみました。
書影はこんなに美しかったっけ、なんて思いながらもページをめくると、明確に一つ一つ思い出す。
「あぁ、このキャラクターはこうだったな」「ここはこういうことだと想像してたな」と、当時の自分が考えていたことをなぞらえることができた。
はっきりいって自分は映画や本の内容は全然覚えないタイプ。いい本だった、自分には合わない本だったという私自身の感情が残るくらいで、あとは大概すぐ忘れる。
でも、この本は全然違う。話の結末も、当時の自分が考えていたことも思い出せる。それくらい自分には強烈な作品。
ストーリーは知的障害の主人公が手術を受け天才になる…というところから始まるのだが、その主人公の一人称視点で書かれており、誤字の量、語彙の豊富さから現在の彼の様子が読みとれたりと、読者がかなり話に引き摺り込まれるような仕組みになっています。
そういう意味でも忘れられない一冊になると思う。一味違う小説を読みたければ、ぜひ『アルジャーノンに花束を』を読んでみてください。
今年はどれを読もう?いくつ読もう?
以上がわたしが2022年に読んだ本の中でのおすすめ5つでした。
正直なところ去年ほど”深い”読書(=つまり、わたしの”ためになる”知的な読書ではなかったかな、という意味で)ではありません。どちらかといえばホッとする、息抜きのような読書が大半でした。
もちろんこれもいいことです◎
実際に当記事で語った本はすべて簡単に読むことができるものばかり。マンガで解説本、レシピ雑誌、イラスト使った図解本など…通勤時間に、家事の合間に、ベッドの中で眠気を待つ間に気軽に開いて閉じれるような本。その感じが、気持ちが忙しかった2022年の私に合っていたのだと思います。
さて、この結果を踏まえて2023年の読書目標は「じっくり時間をとる本を多く読む」にしてみたいと思います。社会派の話題を扱ったものや、小説なんかを攻めていきたいな。
例えば一昨年のベスト本にした『ケーキの切れない非行少年たち』など。
来年の振り返りが今から楽しみ!
さっそく本を買いにインターネットの海に潜ろうと思います。
それでは。
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